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「AIで仕事が奪われる?」ソフトウェア開発者の今後について思うこと

  • 投稿者
  • 7月20日
  • 読了時間: 5分

更新日:7月29日

最近当社でも、AI(Claude Code)を活用した「VibeCoding」に取り組み、社内開発を推進しています。

VibeCodingとは、最近SNSや開発者コミュニティで使われるスラング的な表現で、「雰囲気で楽しくコーディングする」や「没頭して気持ちよくコードを書く」といったニュアンスを含みます。

特に、AIに指示してコーディングを進める感覚を「VibeCoding」と呼ぶこともあります。


実際にVibeCodingを試してみると、生産性が劇的に向上することを実感しています。日々「時代が変わる瞬間に立ち会っている」と感じ、ワクワクしています。


■生産性と歴史的な変化

生産性の向上は、過去の産業革命でも大きなテーマでした。


第一次産業革命(18世紀後半)では、蒸気機関や繊維機械の登場によって、生産は手作業から機械化へと移行し、農業中心だった仕事は工場労働へと変わりました。


第二次産業革命(19世紀後半〜20世紀初頭)では、電力、内燃機関、化学技術によって自動化と大量生産が進み、流れ作業によるライン生産方式が普及。事務職や管理職などホワイトカラーの仕事も増え、人の働き方が大きく変化しました。


これまでの産業革命は「手作業を機械に置き換える」「分業を推進する」ことで生産性を高めてきました。


そして今、第三次産業革命(デジタル革命)はAIによる「脳の拡張」が進んでいると考えられています。

AIは知識の一般化や、デジタル処理の自動化を実現し、人間がやらなければできなかった業務を代替しつつあります。

短時間で大量の処理ができるようになり、ホワイトカラー職の仕事にも影響を与えています。


■ソフトウェア開発の現場で起きていること

ソフトウェア開発の現場は、金融系と産業系で開発の進め方が大きく異なります。


金融系開発

情報漏洩リスクを避けるため、クローズドな環境で開発

・最先端技術は慎重に採用

・正確性を最優先に、石橋を叩いて渡る(むしろ壊すくらい(笑))

・予算が潤沢なので、大規模な分業体制


産業系開発

・予算は限られているが、スピード感重視

・正確性も大事だが、より柔軟な開発スタイル


どちらの現場も「人がやれば正確」とは限りません。設計レビュー、コードレビュー、テストによって不具合を取り除きますが、それには時間とコストがかかります。


■AIコーディングの現実

AIを使えば開発スピードは上がりますが、指示が不明確だと品質にブレが出ます。

また、AIはトークン量(学習・処理できる情報量)に限りがあるため、全体を俯瞰したコーディングが苦手な場合もあります。


つまり、「すべてAIに任せて自動開発」は現時点では難しいのが現実です。


しかし、ルールを明確にし、設計思想をしっかり決めたうえで、AIに的確な指示を出せば、開発スピードは5分の1〜8分の1程度に短縮できる実感があります。


これは、開発現場の人数も1/5〜1/8になる可能性があるということです。


■リストラとIT業界の人材市場の変化

最近、海外の大手企業を中心にリストラが加速しています。

その背景には、単なる業績悪化だけでなく、AIの実用化による「人員最適化」が進んでいる可能性があります。


実際、Google、Meta、Amazon、Microsoftなどのビッグテックは、AIの導入によって業務効率化を進めています。

例えば、コードレビュー、テスト自動化、ドキュメント作成など、従来人手をかけていた作業の多くがAIで代替可能になりつつあります。


その結果、企業は「人数を増やす拡大路線」から「少数精鋭化」に舵を切り始めています。

これは日本のIT業界も同様で、今後数年で確実に同じ流れがやってくるでしょう。


IT業界の採用市場が「売り手市場」から「買い手市場」へ

ここ数年、IT業界は「慢性的な人手不足」「とりあえずエンジニアを確保したい」という状況でした。

特にクラウドやDX(デジタルトランスフォーメーション)関連の案件は爆発的に増え、未経験からエンジニアになる人も増えた時期です。


しかし、AI活用が進むと、今まで人手で行っていた作業の一部がAIで代替されるため、

「人をたくさん採用しないとプロジェクトが回らない」という状況が解消されていきます。

その結果、開発の人員規模は縮小します。

プロジェクトに必要な人材も「本当にできる人」だけが残るという市場になります。

つまり、採用市場は「売り手市場から買い手市場」に転換する可能性が高いのです。


■ソフトウェア開発者の未来

今後のソフトウェア開発者は、実力ある人がさらに重宝される時代になるでしょう。

具体的には以下のスキルが求められます。

・開発方針の決定

・採用技術の選定

・不具合発生時のデバッグ・問題解決能力


逆に、指示されたことだけをコーディングする業務はAIに置き換わるでしょう。

新人が経験を積む機会が減ることも懸念されます。


仕事はなくならない、ただし「考える人」が必要

私は、AIによって仕事がなくなるとは思いません。

むしろ個人開発や新しいサービスが活性化すると思います。


■AIを使える人材は、

・新しい技術のリサーチ

・実践教育

・個人プロジェクトの開発


といった活動がしやすくなります。


■まとめ

未来は誰にも予測できませんが、「今やっている仕事だけ」に固執せず、柔軟に新しいことを学ぶ必要があります。

「仕事はなくならない」ただし、自分で考えてチャレンジする人材だけが活躍できる時代です。


時代が変わっても、「考えて行動する人材」が求められる本質は変わらないと、私は思います。

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