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即戦力”って本当に必要?育てる文化が消えた職場への疑問

  • 投稿者
  • 5月3日
  • 読了時間: 4分

ゴールデンウィーク(GW)に突入しましたね。楽しみにしていた方も多いと思いますし、私自身もとても嬉しいです。

仕事を忘れて家族との時間を大切にしたり、趣味に没頭したり、読書で自分磨きをしたり——この期間は社会人にとって貴重な“リフレッシュの時間”です。皆さんにとっても、良い休息となりますように。


さて、このGWが始まったということは、新年からすでに4ヶ月が過ぎたということでもあります。最近、そのスピードに少し焦りを感じています。年々、時間の流れが早く感じられるようになり、「もっと頑張らないと」「時間は有限なんだな」と実感することが増えてきました。(年齢のせいかもしれませんね…)


今日のテーマは「即戦力の重要性」についてです。

日々の中でふと疑問に思ったことを、率直に書いてみようと思います。


最近、企業が“即戦力”を求めすぎていないか?と感じることがあります。(某CM風に言えば、ビ◯リーチ!)

これは、IT業界に限らず、さまざまな業界で共通しているのではないでしょうか。人手不足により一人あたりの業務量が増加していることも影響していると思います。


私たちの業界であるIT分野では、とにかく即戦力を求める現場が多い印象です。

短期間での成果を強く期待される空気があり、余裕のなさや焦燥感を感じることも少なくありません。もしかしたら、今の時代は「自分ファースト」な価値観が強くなっているのかもしれません。


でも、そもそもなぜ即戦力がそんなに求められるのでしょうか?

私は、そこに疑問を感じてしまうタイプです。というのも、私自身が社会人になった頃、何も分からない状態からスタートしたにも関わらず、先輩たちに丁寧に指導してもらった経験があるからです。


皆忙しい中でも、技術的なことだけでなく、人としての姿勢や、リーダーに必要な自己犠牲・責任感といった“生き方”まで教えてくれました。

そのおかげで、私は今でも学び続ける習慣が身に付いていますし、「How(どうやるか)」よりも「Why(なぜそれをするのか)」という視点の大切さも教わりました。


では、即戦力は本当に必要なのでしょうか?

現場のリーダーたちは、その意味を考えたことがあるでしょうか。


確かに今の管理職は業務過多で疲弊しており、「すぐに活躍できる人材が欲しい」という気持ちはよく分かります。でも、私たちもかつては新人で、周囲の手を借りながら育ててもらったはずです。そのことを忘れてはいないでしょうか?


最近よく見る光景があります。

部下に「できること」しか任せない上司。背景や目的を説明せずにタスクを振るだけ。

そういう人に限って「部下が自分で考えて動かない」と飲み屋で愚痴っている…なんて話、耳にしませんか?


人はロボットでもアプリでもありません。何のためにその仕事をするのか、以下のような視点を持って説明・共有することが必要です。


①プロジェクトの目的と背景

②対応することで得られる個人の成長

③会社への貢献や影響


このような「なぜそれをやるのか」を語る力が、今の中間管理職に最も求められているのではないでしょうか。


即戦力を迎えて業務がうまく回っても、現場に嫉妬や軋轢が生まれることもあります。

その結果、かえって組織の雰囲気が悪くなることだってあるのです。これでは本末転倒です。


私はこう思います。


難しい仕事は、実はそれほど多くはない。

足りない技術は育てればいい。

教え合い、助け合いながら一緒に成長した方が、ずっと有意義な時間になる。


「できないから任せられない」という意見もありますが、それは思い込みにすぎません。

技術が足りなければサポートすればいいし、進め方に課題があるなら、面目を保ちつつアドバイスすればいいのです。


それを「面倒だからやらない」と言う人に、リーダーの資格はありません。

器が小さいのです。リーダーを任せるべきではないとすら思います。


自分が育てられてきた経験に、もっと感謝するべきです。

過去の先輩方だって、きっと多忙な中で悩み、考えながら私たちを育ててくれたのです。

最初からできた人なんていません。育ててもらって、今の自分があるのです。


一人で成長できる人もいるかもしれません。

でも、それは“天才”か“思い上がり”のどちらか。そういう人は、そもそも組織に向いていないのだと思います。

どう生きるかは自由。でも、組織で働く以上は「誰かと一緒に育ち合う」という価値観を大切にしたいですね。


最後に

即戦力を求めすぎる社会に、ほんの少し立ち止まって考えてみる。

それだけでも、職場に「育て合う文化」が戻ってくるかもしれません。

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